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お見舞いにお菓子?!

 ナツが1型糖尿病を発症して入院していた頃の話です。入院して6日目にナツの学校の担任の先生がお見舞いに来てくださいました。土曜日の午前中の出来事です。ちょうどその時ナツは採血をしてもらっていたので、わたしが談話室のほうに案内して、そこで話そうと思ったとき、持って来られていた紙バッグを差し出されて、

「お花でもと思ったのですが、近所に花屋さんがなかったので…」

明らかにお菓子の詰め合わせの箱です。一瞬目が点になりました。まさか「お菓子ですか?」とも聞けず、ただお礼を言っていただいておいたのですが、先生が帰られてナツと一緒に包みを開けると、やはり可愛らしい色とりどりのお菓子が入っていました。担任の先生には、ナツが入院してすぐに病名も伝え、わざわざ主人が学校に出向いて、退院後の学校生活に配慮が必要である事も言いました。もしかしたら給食は普通に食べられます、という話をしたかも知れません。でもだからといって入院中の差し入れがOKとはならないはず。病院ででも色々病気の話もしたから、お菓子なんて食べてもいいのって思ってもおかしくないのに…

機嫌の悪いナツをなんとかなだめ、主人に持って帰ってもらいました。賞味期限がずっと先のものもあるから退院したら食べようねという事で納得させました。

入院中に担当の看護士さんにこの話をしました。その看護士さんは、「はぁー」ってため息をついて、

「お母さん、その先生とはしっかりコミュニケーションをとってとにかくこの病気のことを理解してもらうようにするしかないですね」って言われました。そのときの悪い予感が当たり退院してからの学校生活でも病気に関してはなかなかわかってもらえず、わたしのストレスだけが溜まっていきました。何度ぶつかったか知れません。

ママ友たちにも、たまにこの話しをします。大抵のお母さんがわたしと同じ考えですが、一人だけ

 「それって別にいいんじゃないの、だってお見舞いって病気になった本人にだけじゃなくて例えば付き添っているお母さんとか、家で寂しい思いをしている兄弟のためって意味もあるんだよ」って言う人がいました。ふーん、そんな考えもあるんだなとは思いました。

 ついこの前の事です。義母が、親戚のお見舞いに行くので車で送ってと頼まれて出かけた時の事です。相手の人は高齢のおじいさんで肺がんで長い間自宅療養をされ、もういよいよという事で入院されていたのです。義母がお見舞いに和菓子を買って行きたいから駅でちょっと停めて欲しいといいました。

「本人はもう何も食べられなくて点滴ばかりなんだけどね」

「どうして食べられないのがわかっていて食べ物なんて持っていくの。ナツの時も食べ物もらって困ったわ。」

 普段は義母になど意見しないわたしですが、この時だけはかなりきつい口調で言いました。義母が言うには、ナツは子どもだから欲しがるけど大人なんだから、それに付き添っている家族やお見舞いに来るお孫さんにあげるためにいいからと…結局その時は道が工事でひどく混んでいて寄り道しているとかなり遅くなりそうなので、義母には諦めてもらいました。確かにそういう考えもありかもしれません。でもわたしはあの時のナツの残念そうな顔を思い出すとどうしても病気のお見舞いにお菓子を持っていこうとは思えないのです。病気になった事のない人には病気になった時の気持はわからない。そう思うことにしています。善意かもしれないけど、時には単なる自己満足にしか感じられない時もあります。

でもきっとナツは大人になっても、相手の状態も考えないでお見舞いにお菓子を持っていく…そんな大人には決してならないと自信を持って言えます。きっと人の心の痛みのわかるやさしい大人になってくれると信じています。

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コメント

大胆な先生がいるもんですねぇ。驚きました。
男の先生ですか??
病名を知ってて、来られたんですよねぇ。
「1型」の知識がないとしても、「糖尿病」くらいは聞いたことあると思うけど・・・
糖尿でさえ、誤解した知識も多いというけど、まさか見舞いにお菓子、とはビックリです。
しかも、先生が。
いくらお花屋さんがなかったとはいえ、雑誌とか本とか色々あるでしょうに。
私も自分の子供がなったから、意識が変わったのは実感していますが、他人にこんな思いをさせる人にだけはなりたくないですね。

投稿: はるママ | 2006年3月 2日 (木) 00時58分

そうだよね、はるママさん。仮に入院した日にあわててお見舞いに来てくれたっていうならまだ許せる(?)かも、だけど6日目よ。しかも病名もきちんと伝えているのに。本買う時間もお花買う時間もあると思うんだけど…ちなみにわたしと同年代の女の先生です。いかにも小学校の先生という感じの人で最初はいい先生に当たったねなんて言っていたのですが、この件があってから見方が変わりました。それからも子どものためだからと、激しくぶつかった事も1度や2度ではないですよ。ほんとに「母は強し」ですよ。この辺の事はまたおいおい投稿していきますから、見てね~♪

投稿: なっちゃんママ | 2006年3月 2日 (木) 14時47分

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