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遺伝 OR 偶然?

 小慢の「医師の意見書」の用紙に家族、親戚の中に同じ病気の人がいるかどうかを書く箇所があります。ほとんどのIDDMの子どもたちが「なし」と書かれるこの部分にナツは「父方のいとこの子ども」と書かれます。そうなんです。親戚の中に偶然にも同じ病気の子(今は大学生)がいます。

ナツの父とその子(仮にA子ちゃん)のお母さんはいとこ同士。ナツのおじいちゃん(もう亡くなっていない)とA子ちゃんのおじいちゃんは兄弟というわけです。そんな理由からわたしはナツが産まれる以前からこのIDDMという病気の存在を姑から何度も聞かされて知っていました。当時は「小児糖尿病」と呼ばれていました。

姑はA子ちゃんのおばあちゃんからいろいろ聞かされていました。どちらかというと悪いイメージばかりでした。A子ちゃんの発症は3歳の時、保育所から散歩で近くの公園(片道1時間かかる)に行って帰ってきてから急に喉が渇くと言って、お茶ばかり飲んでいた。しんどい、しんどいって言うので病院に連れて行ったら糖尿病って言われて入院した。なんと1年間も、そして病院から幼稚園に通った。

退院しても母親が毎日病院へインスリンを打ちに連れていかないといけないので、病院の近くに家族揃って引越しをした。病気のせいで背が伸びないので今度は背を伸ばすためにまた入院した。学校では給食が食べられないのでお母さんが毎日お弁当を作った。そんなわけで手がかかるから下の子は作らなかったなどなど。

そしてどんな事にも理由をつけないと気がすまない姑とA子ちゃんのおばあちゃんの話によると、お母さんが妊娠中に変な薬を飲んだんじゃないか、小さい頃に誤って飲んでしまった洗剤のせいかも…3歳で保育所なんかに入れるから負担がかかった…などなど。

つまり姑がA子ちゃんの話をわたしにするのは、そうならないように気をつけてねという意味だと気が付いていました。でもわたしはと言うと、この話いつ聞いても、それって原因のない病気なんじゃないの、何かのせいでなるのがわかっているのなら、予防法も治療法もあるはず。もちろんまだ自分には関係のなかった頃のことなので、反対する気も意見する気もなく、黙って聞いていました。

ただ、今思えばそのことがあったからテレビで小児糖尿病の子どもの生活についての番組をしていた時も、読売新聞に南先生の記事が載ったときも、興味を持って見ました。何となくですが、姑たちの話と随分違っているじゃない…そんな感じでした。

そしてナツが発症した頃、帰ってくるなり水分ばかり求めるナツに以前に聞かされていたA子ちゃんの症状がオーバーラップして親戚にいるんだからもしかしてナツも同じ病気かも…って思いました。小児糖尿病…急にこの言葉が頭の中で大きくなって、パソコンで検索。サイトにたどり着いて、読めば読むほど、ナツの症状にぴったり。わたしはその時、悲しい確信を持ちました。「ナツは小児糖尿病にかかったんだ」って。ナツが血糖値500、A1cが8.6で受診できたのは、A子ちゃんと姑のおかげかもしれません。

でも南先生の新聞記事を読んでいなかったら、ナツの発症ってわたしにとってすごくショックだったと思う。それぐらい、姑から聞かされていたこの病気のイメージは悪かったから。そして皮肉のものです。あんなに、なったら困ると思っていたその病気に自分の孫がかかってしまったのです。それがわたしの姑です。自分の孫がかかったら少しは病気の対する考えが変わったでしょうか、それはわかりません。遺伝のせいだと思っているのでしょうか。どっちにしてもそう思い込んでいる人にはいくら説明したところで考えが変わるとは思えないので、あえて何も言いません。一つだけいえることは姑は、A子ちゃんのおばあちゃんのように親戚の人たちに孫の病気については何も話しません。隠しておきたいのかも知れません。それがわたしたちに対する思いやりからなのか、単に自分のためなのかわかりません。

ナツが発症して、初めて病気の説明を受けたとき、わたしはA子ちゃんの話を主治医にしました。遺伝でしょうかとも聞きました。主治医は「この病気は遺伝とは関係がないと言われています」、とだけ言われました。偶然にもそのA子ちゃんの主治医も同じ先生でした。それがわかったのは少し後になってからです。その子はなんていう名前って聞かれてもとっさに名前さえ知らなかったぐらいです。今わたしたちの市には人口が6万人ぐらいで、この病気の方が大人、子ども合わせて6人ぐらいは知っています。子どもは、小学生がナツ一人、中学生の子が一人、そして大学生のA子ちゃん、あとは大人ばかり。そうして考えてその中に同じ親族の子がふたりいるという事実。やっぱりこれって少し遺伝に関係があるのかな、それとも単なる偶然?ナツとA子ちゃんって似ているの?主人のそのいとこの人って似ているのかな?

そして去年のサマキャンにA子ちゃんがOGとして参加する事を知り、キャンプ初日に主治医に紹介してもらって会うことができました。もちろん親戚だし家も知っているのでそれまでにも会おうと思えば会うこともできたのですが…

結果は、ナツとは全然似ていません。いまどきの大学生という感じで、顔つきも体格もちょっと思っていた感じではなかったです。ちなみにA子ちゃん、親戚に同じ病気の子がいるという事実をなんとこのキャンプに出発する日の朝、お母さんから聞いたとか、これにはちょっとびっくりでした。わたしなら、絶対に聞いてすぐにナツに教えると思う。それだけA子ちゃん親子からみてIDDMでいることって自然なことなんだろうなって思います。ちなみにA子ちゃんのお母さんとはまだ会ったことはありません。電話で話したことは何度かありますが、やはりもう病気が日常生活になっているので特別な事ではないという感じがしました。

実はA子ちゃんのお母さんとわたしは同じ年齢です。結婚する時期が違いすぎて子どもたちは、歳が離れています。もしわたしが早くに結婚してナツを産んで10年前にこの病気と出会っていたらって思うとぞっとします。

A子ちゃんのおばあちゃんとは話をしたことがあります。(主人のおばさんですから)

「うちの孫は1年間も入院したし、給食も6年生になるまで食べられなかった。小さいときも友だちの誕生会に行き来した事がない。だってケーキが食べられないから」っておっしゃっていました。それを思うとナツは恵まれているな。10年でこんなに医学は進歩したんだから。それに携帯があってパソコンがある、ネットで情報が得られる、ブログでお友だちができる。もしわたしが10年前にこの病気とつき合わされていたら、きっとこんな風に明るく病気と付き合うことなんてできなかったと思う。

主人は何らかの遺伝の要素があると思うっていう事を認めています。わたしの両親はこれがわたしの親戚のほうでなくて良かったと言います。そしてわたしはナツの親戚にIDDMの子がいることを、あまり他の人には言いません。もしかして将来ナツやユウが結婚する時にそのことが相手の気持ちの中で引っ掛かるのが嫌だから…もちろんそういうことを気にしないで本人だけを見て結婚してくれる相手と出会えるように願っています。でもどうしてもそういうことを気にする周りがあるのも事実だと思います。

普段はほとんど忘れているこの事を小慢の申請の時にはふと思い出してしまいます。

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「IDDMライフ」カテゴリの記事

コメント

こんにちは♪
そうだったんですか。
私は遺伝ではなく偶然だと思います。今でもそしてこれからも「神様に選ばれた」と思っているから…。
A子さんも10年前に選ばれたんだよ。そして10年経って今度はなっちゃんが選ばれた。そんな気がします。
なっちゃんママさんが住む市の中で1万人に1人の確率でしょ。それだけ普通の10万人に1人の確率より選ばれた人が多かったということなんでは?と思います。
honoが住む県は人口はどれくらいだろ。あんまり興味ないので分かりませんが発症した年は違うけど今の年齢(学年)が集まっているように思えます。高校生と小6は男子。小2~3及び幼児は女子。分かっているだけでそんな感じです。

余談ですが、実は先日新聞の出生欄を見ててなつかしい名字を見つけました。同級生(男子)のところかどうかは分からないのですが小学生から中学生になる頃、その男子が病気になったと風の便りに聞きました。あんなに細かったその男子がポッチャリになってました。その時聞いた病名は「糖尿病」だったと思い出しました。今考えたらIDDMだったのかなと思ったりします。その男子は動物にも人にもとても優しく何事にも一生懸命取り組む頑張りやさんでした。

他の人のコメントにも書いたのですが、神様に選ばれたのと人に優しくできる人が発症しているように思えます。それと頑張れる人。毎日毎日痛い思いをしながら頑張ってるじゃない?
選ばれた人。なっちゃんママさんのところは2人選ばれたんだよ☆
そう思っています。

また長くなってしまいました。ごめんなさいね。
いつも思うのですがなっちゃんママさんと私の年って同じ位かな?

投稿: honohono | 2006年6月11日 (日) 18時58分

honohonoさんへ☆主人の父方のいとこって、主人、義妹を入れて全部で10人います。主人のお父さんが7人兄弟なので、多いほうかな。その10人の中のふたりがIDDMの親になっている、この事実確率的に見てどうなのか、いくら考えても答えは出ません。
その10人の中に、子どもの年齢が同じで親しくしている家族がいて、そのお母さんや主人の義妹にとってもこの事実がちょっと怖かったみたいです。
お見舞いに来てくれた時にも、「遺伝じゃないんだよ、単なる偶然よ」って言いました。わたしも偶然だと思っていたいです。
ナツは神様に選ばれた、そしてわたしは選ばれたIDDMっ子の母。
A子ちゃんは今では、友だちとマクドも行くし、ケーキも食べているみたいです。お母さんは「もうわたしの言うことなんて聞かない」っておっしゃっています。サマキャンではナツにも優しくしてくれたみたい、今でも時々外来で会うこともあります。
A子ちゃんにもナツにも素晴らしい未来が開けますようにって願っています。
そうそう、わたしの歳?意外といってます^^;

投稿: なっちゃんママ | 2006年6月11日 (日) 20時33分

私は遺伝的要素もアリかもと思っている方です。
でもそれは<すっごく稀な確率>だと思いたいのだけれど、、、
と言うのも、シエリの病院には兄弟でIDDMの方が2組いるそうです。年齢的にも上の方らしく会った事はありません。
国立の病院で地方からわざわざ受診する方も居るそうなので、どこの方かもわかりません。病院の患者会には入っていないので、遠くからたまに来ているだけかも。
でも、この話しを聞いてかなり動揺しましたT_T
それと、モスクワに行った時に知り合ったIDDMの専門医に「弟君のタイプは調べてあるの?」と聞かれました。
ロシアや北欧では日本よりはるかに発症率が多く、発症した人のDNAのパターン(?)みたいなものが分かっているそうです。
「調べてみて対処出来るならした方が良い」と言われました。
シエリの主治医には「そうかもしれないと疑われるものはあります。でもそう判断されて実際にIDDMを発症する確率は数%。その確率で予防措置をとる事を良しと思えない」と言われました。
わかりずらい説明でごめんなさい。でも兄弟間での発症は無いとは言えないとの事です。でも「不安に思う必要は無い」とも言って下さいました。
私は「あるかもしれないな〜」とは思っていますが、だからと言ってどうにも出来ない事だし、、、例え発症してしまったとしても自己注射をすれば元気に暮らして行ける事も実証済だし。
一卵性双生児だと確率は高いと言う話しを聞いた事がありますが、実際には発症しない場合もあるみたいだし、、、
う〜ん。これって書かない方が良かったかな?_? 不安になりますよね>_<
なっちゃんママさんの判断で削除しちゃって下さい。

投稿: ともか | 2006年6月12日 (月) 06時49分

おはようございます♪
ともかさんのコメントを読んで「はっ」とし思い出し事があります。ただ私はそれでも遺伝とは思っていないのですが…。
私も兄弟でIDDMだという方が2組いるという話は聞いたことがあります。何人兄弟までは知らないのですが1組は2人もう1組は3人だそうです。それは家族交流会にて知ったことです。(関西地区に限定されます。でもそれはなっちゃんママさんが住んでおられる県ではないし私が住んでいる県でもないです)
発症したばかりの頃に聞いて「そういうこともあるんだ」と思いましたが「遺伝?」と聞かれると「偶然」と思うのです。

投稿: honohono | 2006年6月12日 (月) 07時42分

ともかさんへ☆以前「さかえ」で、アメリカの兄弟でふたりともIDDMの方の記事を見たことがあります。確かにこわいです。わたしも一番の心配は弟ユウが発症したら…ということ。
で、突き詰めれば、ユウがIDDMになっても同じようにインスリン打ちながら元気に生活できると思う。
それよりも世間の目がこわい、あの家はそういう家系だから…という目で見られるのがいや!
将来結婚する時に辛い思いさせてしまう、それがいや。もちろん考えても仕方がないことだし、なるようにしかならない。
時々ユウの血糖測定しながら実はドキドキなんです。多分一人っ子でない家はみんな多少この悩みを持っていると思うけど、親戚にいるっていうことで、ちょっとそれを強く疑ってしまう。
ほんとに将来、完治する病気になってくれたら、この悩みも軽くなるかな。

投稿: なっちゃんママ | 2006年6月12日 (月) 08時19分

honohonoさん☆県の親の会の名簿を見たとき、その事をやっぱり確認しちゃった。今のところ兄弟で登録している人はひとりもいないし、ナツの主治医はナツとA子ちゃんの関係を知った上でも、「遺伝の要素はない」とおっしゃいました。
でも小慢の用紙にそれを書く欄があるのは、そういうデータをとって調べている機関があるのかもしれませんね。
ユウがある年齢まで発症しなければもう大丈夫っていう保証があるのならいいけど、最近は大人になってIDDM発症するケースもあるので、考え出したらきりがない。
仮にIDDMじゃなくても、誰がいつどんな病気になるか、そんな事考えていたら生きていけませんもんね。

投稿: なっちゃんママ | 2006年6月12日 (月) 08時25分

こんにちわ~。うちも偶然ながら、主人の父方のいとこの子供さんがIDDMだそうです。私は会ったこともお話したこともありませんが。りんなちゃんが発症して初めて聞きました。遺伝か偶然か・・・どちらにしても、受け止めるしかないんですよね~。
最近りんなちゃんが「おねえちゃんになりたい。だってお注射しなくてもいいもん」って言うので、ママとしては涙もんです。おねえちゃんも注射の痛みはありませんが、その分心の痛みも抱えてきています。お互いが理解し合える日がくるって思ってがんばってます。

投稿: りんなママ | 2006年6月12日 (月) 12時36分

りんなママさん☆ほんとに偶然、ナツの場合と同じですね。
事実は事実、受けとめるしかないですね。
りんなちゃん小さいのに偉い、いつもお注射頑張ってますもんね。子どもでも嫌になる時あると思います。ナツも時々言います。
「もう明日から絶対に注射打たない、死んでもいいから…」^^;
そう、4年生にもなると変に知恵がついてきて、親の反応見てるような…でもやっぱり辛いです。
いつか必ず注射しなくてもいい、そんな日が来ると信じて頑張りましょうね♪

投稿: なっちゃんママ | 2006年6月12日 (月) 18時55分

遺伝じゃないけれど 同じような遺伝子を持っているって事かな?
兄弟、親子で1型の方は存在するけれど・・・
どう考えても 割合は低そうですよね。
だってブログしているほとんどのママは1型じゃないし^^

なったからには(選ばれたからには) 前を向いて歩いて行きたいですね。
子供の事だから 親としては本当に心配な事ばかりだけれど
1型になったからこそ 経験出来る事があると思っています。
それに 医学の進歩に期待しましょう~~♪

あっ、なっちゃんママのメルアドはマル秘?
もしマル秘なら それで良いのですが 
もし、教えてくれるなら私のブログの内緒にチェックを入れて
教えて頂けたらなぁ~と思います。
無理はしないでね~。

投稿: プルメリア | 2006年6月12日 (月) 21時14分

プルメリアさんへ☆遺伝でもないんでしょうね。だってナツやA子ちゃんの曾おじいちゃんがIDDMだったというわけでもないし、主人はIDDMでもない。
少しそうなりやすい遺伝子をふたりともが持っていてたまたま発症した。だからある意味では偶然。
そうそうメアドは別にマル秘じゃないんです。最初のブログ開設の時に非公開にチェックが入っていただけなんです^^;
プロフィールページにも貼っておきますね☆

投稿: なっちゃんママ | 2006年6月13日 (火) 09時11分

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